周囲の友人が結婚する時、ご祝儀をお渡しになるかと思います。初めて結婚式に参加する場合、ご祝儀をどれくらい包めば良いか、ご祝儀の包み方のマナーなど、分からないことが多いですよね。今回は、初めてご祝儀を渡される方や、久しぶりに結婚式にゲストとして呼ばれた方にご覧いただけると嬉しいです。
- この記事で分かること
- ご祝儀として包む相場は?(関係性別、年齢別)
- 夫婦や家族連名の場合のご祝儀は?
- ご祝儀に包む金額で縁起の良い金額、悪い金額は?
- マナー的に相場より多いまたは、少ない場合は?
- ご祝儀の正式な包み方は?
ご祝儀とは、節目や慶事に金品を贈ることです。もともとは、人生の節目となるお祝い行事の際に、お世話やお手伝いをしてもらう方々に対して贈る謝礼の意味として使われていました。
現在は、おもに「結婚式や出産などを祝う贈り物(お金)」の意味で、挙式披露宴に参列するゲストが、新郎新婦に結婚のお祝いとして、ご祝儀袋にお金を包んで贈る風習の事です。
ご祝儀の金額、どんなふうに決まっているかというと、基本的には「料理・ドリンク・引出物」+「気持ち」代として3万円が相場と言われています。披露宴で振舞われる料理・ドリンク代が1万5千円~2万円程度、引出物が5千円程度です。なので、新郎新婦はゲスト1人あたり2万円程度負担しているといえます。その額にお祝いの気持ちを上乗せし、キリのいい数字にすると、だいたい3万円が基本となります。
ご祝儀として包む相場は?
新郎新婦との関係性 | 相場 |
友人 | 3.0万円 |
上司 | 4.1万円 |
親族 | 7.1万円 |
恩師 | 3.8万円 |
友人
金額 | 割合 |
2万円 | 1.7% |
3万円 | 97.7% |
5万~10万円 | 0.6% |
新郎新婦のご友人のご祝儀相場は3.0万円でした。
披露宴で提供される料理やドリンク、引き出物などを頂くこともあり、お祝いの気持ちを伝えるためにも3万円をお包みする事がマナーとなります。
やむを得ず3万円よりも少ない金額を包む場合は、事前に新郎新婦にお伝えしておいた方が良いかもしれません。また、その際のお札枚数については、1万円札1枚、5千円札2枚で合計3枚にして、奇数枚数とする事が良いとされています。
上司
金額 | 割合 |
2万円 | 0.8% |
3万円 | 46.0% |
5万~10万円 | 5.1% |
10万円以上 | 0.8% |
新郎新婦の上司にあたる方のご祝儀相場は4.1万円でした。
新郎新婦と年齢の近い先輩にあたる方は3万円が多く、役職に付いている上司や年齢が離れている方は、5万円をお包みするケースが多いようです。
親族
金額 | 割合 |
2万円 | 1.3% |
3万円 | 10.1% |
4万~5万円 | 3.6% |
5万~10万円 | 62.7% |
10万円以上 | 22.2% |
新郎新婦の親族にあたる方のご祝儀相場は7.1万円でした。
新郎新婦と年齢の近い“いとこ”は3万円をお包みされている事が多く、兄や姉など関係性が近い方は5万円、叔父や叔母にあたる場合は10万円とされるケースが多いです。
恩師
金額 | 割合 |
2万円 | 1.3% |
3万円 | 60.7% |
4万~5万円 | 2.0% |
5万~10万円 | 34.0% |
10万円以上 | 1.3% |
新郎新婦の恩師にあたる方のご祝儀相場は7.1万円でした。
3万円をお包みになるケースが多いようです。新郎新婦との関係性の深さによって、5万円をお包みになるようです。
ご夫婦や家族連名の場合のご祝儀は?
ご夫婦で出席する場合は、連名で包みますが、単純に相場の3万円×2人分にすると偶数の6万円になる為、縁起が良くないとされます。そのため、奇数の5万円をお包みになる事が多いです。
また、お子様連れの場合は、お子様の人数やお子様のお料理代によって上乗せした金額をお包みになります。
欠席する場合のご祝儀について
一度出席とお返事をしたものの、やむを得ない事情により欠席となった場合は、もともと包む予定だった金額をお渡しするのがマナーです。お料理代のキャンセル料は2~3週間前に発生します。他にも色んなキャンセル料がありますので、そういう意味でもお渡しされるのが良いかと思います。
ご祝儀に包む金額で縁起の良い金額、悪い金額は?
ご祝儀の金額は「奇数」が基本
ご祝儀の金額は、一般的に奇数が良いとされています。割り切れる偶数は「別れ」をイメージさせるため、「割り切れない」奇数のほうが、縁起が良いとされているのです。
2
数字の「2」は“ペア”という意味もあることから、ご祝儀の2万円はOKという風潮があります。自分がまだ20代で、友人や職場の上司・先輩の結婚式に出席する場合なら、2万円は非常識ではありません。
4
4は偶数であるうえ「死」を連想させるため、4万円のご祝儀は避けましょう。
8
「八」は末広がりを意味し、縁起が良いので、偶数でも8万円は歓迎されます。
9
奇数の9は「苦」を連想。忌み嫌われる傾向にあるので、お祝いの場では避けましょう。
マナー的に相場より少ない場合は?
基本的には、ご祝儀が相場より少なくならないようにするのがマナーです。
披露宴は、新郎新婦のお披露目の場ではありますが、お二人がゲストの皆様の為にお料理や引き出物を準備し、会場を装花やクロスなどで飾り付けて、演出などで楽しんでもらえるように、もてなします。ゲスト一人当たりに掛かる費用は、最低でも3万円前後しますので、ご祝儀というのは、お祝いの気持ちを金銭で表したものとはいいますが、相場を調べてご祝儀を包むことも最低限のマナーと言えます。
どうしても少ない金額を包む場合は、先ほどもお伝えしましたが、事前にお二人にお伝えしておく事で円滑な関係が築けるのでベターです。
マナー的に相場より多い場合は?
逆に相場よりも多い金額を包んだ場合は、新郎新婦に気を遣わせてしまう可能性があります。
新郎新婦との関係性が深い仲の場合は、多めに包んでも良いかもしれませんが、一般的な関係性である場合は、新郎新婦が戸惑ってしまうかもしれません。
ゲスト側としては、気前よく贈ったつもりでも、新郎新婦としては内祝いや品物などでお返しをするなどの配慮をされる方もおられますので、余計な気を遣わせることになりかねません。
ご祝儀の正式な包み方は?
何点かポイントがありますので、お伝えしていきます。下記の内容を全て網羅しておくと良いかもしれません。
- お札は全て新札を用意
- お札は中袋に入れる(ご祝儀袋を購入すると付属で付いている)
- お札の表が中袋の表側にくるように包む
- ご祝儀袋をご持参される場合は“袱紗(ふくさ)”という布袋に包むのがベター
- “袱紗(ふくさ)”の色は暖色系(赤、オレンジ、黄色)などにする
- 中袋の裏側に記載する金額の漢数字は壱、弐、参、五萬、七萬、拾萬とする
- この記事のまとめ
- ご祝儀として包む相場は、関係性と年齢によるが3万円が基本
- 夫婦や家族連名の場合のご祝儀は、5万円とお子様分を追加
- ご祝儀に包む金額で縁起の良い金額、悪い金額は、2、4、8、9
- マナー的に相場より少ない場合は、事前に新郎新婦に連絡しておく事
- マナー的に相場より多い場合は、新郎新婦に気を遣わせるので避けた方が無難
- ご祝儀の正式な包み方は、大人のマナーなので網羅しておく方がベター
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